私の一人暮らしは、ヘルパーに看護師に24時間誰かがいる山あり谷ありの毎日。
在宅生活での人々との出会い、日々の小さな温かさ、身近な暮らしを発信していきます。

くりきんとん

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木曜日、訪問看護師さんから上品な秋の味覚を頂いた。
本当はその時シリンジで注入したかった。
しかし、体調を崩していてそれどころじゃなかった。
タイミングの悪い私。 ずいぶん前から連絡頂いていたのにごめんなさい。
体調が整い本日頂いた。

牛乳を適量入れる。
スプーンで撹拌する。
最初の粒があるのでスプーンで押しつぶす。

舐めてみると口の中いっぱい栗で包まれた。
胃ろうの接続チューブには、時々黄色い透き通ったつぶつぶが通過する。
幸せいっぱい。

09/14.口パクとネットスーパー

月一回の母親自宅訪問に行ってきた。

スピーチカニューレを利用しているので普段発声することができる。しかし、移動中は唾液の垂れ込み防止のため内筒を使用しなくてはならない。 そのため発声ができずコミュニケーションは口パクで行なっている。

そんな中、

電車で移動中、小学生の男の子と目が合った。
小学生が下車する時、口パクでバイバイと言うと、小学生は不思議そうな顔をして手を振り返してくれた。
車椅子で首にコルセットを巻いて声が出せない障害者は、さぞ不思議だったと思う。でも、伝わったことがとても嬉しい。 とても嬉しい。

 

 母親の自宅に行く時、毎回コンビニとかスーパーでお土産を買って行く。 しかし、今回はイオンネットスーパーを利用した。ネットスーパーを利用した方が時間の節約にもなるし、生ものとか、重いものとか、選ぶバリエーションも広がると思ったからだ。 近所のコンビニでは買えないもの。1日、2日で食べきれるもの。 に重点を置いて購入した。

刺身は晩御飯のおかずにすると喜んでくれた。
夜8時、母から電話がかかってきた。「刺身が美味しかったから。」とお礼の電話だった。

母親は高齢でたくさん食べられない。
料金高くても、量が少しでも、美味しいもの食べた方が幸せだ。
そう思った夜だった。

残暑のごほうび

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私の食事は胃ろうだ。 残念ながら味覚を得ることはできない。
しかし、十分香りが楽しめる。
お腹も自分も大満足。

少しだけ皮を残して剥く。
ミキサーにかける。
シリンジで注入する。

ミキサーの後、スプーンで撹拌して舐めてみる。
少しだけ皮を残したので色もキレイ。
口に広がる巨峰の味わいは幸せそのもの。
生きててよかった。

 



イノラス滴下問題。

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私の食事は胃ろうだ。
基本的にラコール。栄養セットは JMS Qロックを使用している。

大塚製薬から新しいの栄養剤イノラスが発売された。
一番の強みは少ない量、短い時間で高カロリーが摂取できること。
しかし、栄養密度が高いためか滴下スピードが安定しない。

最初、少し加水すれば良いかと思った。
50cc の水を加えると多少は安定したが、やはり何回か止まった。
これ以上加水するとラコールと変わらないので意味がない。
栄養剤を温め加水をしても途中で止まったり、止まりそうで早くなったり、うまくいかない。

ベッド上で安定しないのだから、外出中はなお無理だ。
ヘルパーは特定業務資格の関係で滴下での経管栄養しかない。
ヘルパーの外出介助は多忙だ。車椅子の移動はもちろん、姿勢の調整、トイレ、痰の吸引など、介助に時間がかかる。とにかく時間がかかる。
外出時間も短く、徒歩や電車での移動中に滴下で経管栄養を利用は必須だ。

大塚製薬に電話で質問したが有効な回答は得られなかった。
お腹がゆるくなったり、気持ち悪くなったりするわけではないので、新製品に移行したいと考えているのだが、、、

もう少し研究して今後の事を考えたい。

 

09/01.KURONEKO祭り

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鈴鹿コミュニティで開催されたイベント。
当日、電車とバスを乗り継いでなんとか参加した。
書道パフォーマンスは稲葉恵秀先生とお弟子さんのダブル実演。
パフォーマンスは何度見ても気持ちがいい。
今回はアコーディオンの演奏、シャボン玉と獅子舞との共演。
最初聞いた時はふしぎなコラボレーションと思ったが、これがぴったり。
書道を中心に周りを支える人たちはとても手厚い。
これも稲葉恵秀先生の人柄だと思う。

獅子舞に頭を噛んでもらった。
髪の毛増えるといいな。

会場には以前お世話になった方、車椅子のお友達、思いがけない友人、知人と再会した。
中には、「今日はあなたの顔を見に来たよ。 」なんて言ってくれる人もいて、胸が熱くなった。
最後のよさこいは訪問入浴のお姉さんと一緒に踊った。
今日来て良かった。

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企画運営のお姉さん、お疲れ様。

人に見られることは、私の仕事

M さんの家を訪問するため電車を利用した。
この日は夏休み最後の日曜日。車中は子供連れの家族で大賑わい。
車椅子の私が乗車した瞬間。あちこちの子供たちから大注目を浴びた。

そりゃそうだよね。車椅子見るの初めてだし、首にコルセット巻いてるし、胃ろうボトルはポタポタと液体が落ちているし、首から変なチューブが伸びているし、子供達は不思議だったに違いない。

乗車中、
カニューレのベルトに違和感を感じて、口パクでヘルパーさんに伝えた。
うまく伝わらなくて、頭?枕?腕?とヘルパーさんが迷い出した。
そしたら、隣の女性客も一緒に連想ゲームが始まった。
ガン見してた子供達は疑問の大洪水だったはず。

障害者は病院、施設で隔離され、障害者を見たことも喋ったこともないのが普通。 初めて見るものに、興味を示してじろじろ見るのも当たり前。
障害者が日常の一コマになるまで、飽きるまで見て欲しい。
そのためにはやっぱり街に出て、いろんな人と接点を持ち、社会と関わることが大事だ。
人に見られることは、私の一番の仕事だ。
私には楽しい時間だった。